フランスのボードゲームデザイナー「アントワーヌ・ボウザ氏」をご存知ですか?
ボウザ氏は、ボードゲーム制作を本格的に始めたのは、2007年からと最近でありながらも、
すでに「世界の七不思議」や「花火」でドイツ年間ゲーム大賞を受賞している注目のボードゲーム作家です。
また、日本をテーマにしたゲームも多数デザインしており、目が離せない存在です。
今回は、フランスの若きエース「アントワーヌ・ボウザ氏」を代表作とともにご紹介します。
アントワーヌ・ボウザ(Antoine Bauza)
1978年にフランスで生まれたボードゲームデザイナー。アントワン・ボザとの表記も。
ボードゲーム制作を本格的に開始したのは2007年でありながら、わずか3年後に制作した「世界の七不思議」ではドイツ年間エキスパートゲーム大賞を受賞。さらに、2013年には「花火」でドイツ年間ゲーム大賞を受賞するなど、あふれるほどのポテンシャルを持った注目のデザイナー。
また、親日家としても知られ、「東海道」をはじめ、日本を題材にしたゲームを多数デザインしている。
その他の代表作は、「ゴースト・ストーリー」、「タケノコ」、「ハリーカップ!」など。
ちなみに、ボードゲームだけでなく、デジタルゲームや子ども向けの本も手掛けている。
アントワーヌ・ボウザ氏
世界の七不思議 (7Wonders)
世界の七不思議は、古代建造物の建築をテーマに自国文明の発展を競うカードドラフトゲーム。
2011年にはドイツ年間エキスパートゲーム大賞を受賞し、アントワン・ボザの名を世に知らしめた作品です。
毎ターン、自分がプレイするカードをドラフトし、軍事力、経済力、生産力を高め、点数を獲得していきます。
自分の左右のプレイヤーとの関係が極めて重要であり、自分の場と同じくらい周囲に気を配る必要があるのが面白いところ。
相手が狙っているカードを取ったり、逆に、相手に隣のプレイヤーに取らせて、自分はその恩恵に授かるなど、幅広い戦略性があります。
また、各プレイヤーが同時にプレイするため、人数が増えてもプレイ時間はあまり変わらないのも魅力。
7人という大人数でプレイしても1時間かからないため、いろいろな場面で重宝されますね。
原題:7 Wonders | 作者:Antoine Bauza | 発売年:2010年 |
人数:3~7人 | fa-clock-o時間:30~40分 | fa-user-plus年齢:10歳~ |
二人対戦用のDUELはこちら。
東海道 (Tokaido)
プレイヤーは旅人となり、タイトル通り、東海道を通って、京都から江戸を目指します。
その途中で、お土産や景色を集めていきます。何とも風情のあるゲームです。
東海道はすごろく系ゲームですが、サイコロは使用しません。
常に後ろにいるプレイヤーがどこまででも進む事が出来ます。
各マスは早いもの勝ちで埋まるので、先に止まりたいところですが、早く進みすぎると勝利点が集められないので、悩ましい。
また各プレイヤーが操るキャラクターには特殊能力があります。例えばお土産を安く買えるなど。
いろいろなキャラクターを使いたくなりますね。
東海道も複数の拡張が発売されています。
また、デラックス版はキャラクターのフィギュアが豪華で、ゲームの世界観に入り込めますね。
原題:Tokaido | 作者:Antoine Bauza | 発売年:2012年 |
人数:2~5人 | fa-clock-o時間:45分 | fa-user-plus年齢:8歳~ |
ゴースト・ストーリー (Ghost Stories)
「ゴースト・ストーリー」は、プレイヤーで協力してゴーストを退治するボードゲーム。
地獄の領主ウーフェンの復活を阻止すべく、プレイヤーは、道教の法師となり、ゴーストたちと戦い村を守ります。
ゴーストは、ダイスとチップで倒しますが、失敗したり、攻撃しないターンがあると、次々と増殖していきます。
ゴーストが一杯になると気が奪われ、気がなくなるとプレイヤーは死んでしまいます。
ボスが出てくる頃には、みんなぼろぼろになっていることも。
難易度は4段階だが、1番レベルが低い入門でもなかなかの難しさ。
ちなみに、有名な協力系ゲーム「パンデミック 」よりも難易度が高いです。
クリアするまで悔しくてやめられなくなりますね。
原題:Ghost Stories | 作者:Antoine Bauza | 発売年:2008年 |
人数:1~4人 | fa-clock-o時間:60分 | fa-user-plus年齢:12歳~ |
タケノコ (Takenoko)
タケノコは、タイル配置系のゲームです。
親日家のボザ氏が選んだのは、日本の役人が隣国からもらったパンダを育てるために庭を整備するという独特なテーマ。
5つあるアクションから毎ターン2つずつ選んで行動し、
竹林の区画、パンダに食べさせた竹、庭の竹の育ち具合が、特定の状況を満たすことで点数を獲得していきます。
自分が育てた竹を相手に取られると実に悔しい。
そして、逆もまた然り。相手がどの条件で得点しようとしているか見極めるのが重要です。
また、コンポーネントがきれいで可愛らしい。珍しいカラフルな竹に目が惹かれます。
これもタケノコの大きな魅力の一つです。
原題:Takenoko | 作者:Antoine Bauza | 発売年:2011年 |
人数:2~4人 | fa-clock-o時間:45分 | fa-user-plus年齢:13歳~ |
花火 (Hanabi)
プレイヤーたちは花火師となり、ごちゃごちゃになってしまった打ち上げ予定の花火を、順番に打ち上げる協力ゲーム。
「花火」では、プレイヤーは自分の手札が見えません。
他プレイヤーがヒントを出し、七並べの要領で、順番にカードを出していきます。
意思疎通がうまく行ったときは、みんなで一緒に盛り上がれる楽しいゲームです。
簡単で軽めで、以心伝心が楽しいため、家族や友達とのプレイがおすすめ。
「花火」は、カードゲームかつ協力型ゲームでありながら、ドイツ年間ゲーム大賞を受賞しました。
この事実は、世界中のボードゲームを驚かせたことでしょう。
日本版は、缶に入っているのも個人的には嬉しい。
原題:Hanabi | 作者:Antoine Bauza | 発売年:2011年 |
人数:2~5人 | fa-clock-o時間:30分 | fa-user-plus年齢:8歳~ |
ダンジョンオブマンダム エイト (Dungeon of Mandom VIII)
本作「ダンジョンオブマンダムエイト」は、「ウェルカム トゥ ザ ダンジョン」と「ウェルカムバック トゥ ザ ダンジョン」を統合してコンパクト化した作品。
原題:Dungeon of Mandom VIII | 作者:上杉 真人, Antoine Bauza | 発売年:2017年 |
人数:2~4人 | fa-clock-o時間:30分 | fa-user-plus年齢:10歳~ |
アントワン・ボザ氏のおすすめゲームランキング
- 世界の七不思議の建築をテーマに、自国の文明を発展させるゲーム。
- ドイツ年間エキスパートゲーム大賞とドイツゲーム賞の2冠獲得の名作!
- 毎ターン、自分がプレイするカードをドラフトし、自国の軍事力、経済力、生産力を高め、点数を獲得する。
- 自分の左右のプレイヤーとの関係が極めて重要であり、自分の場と同じくらい周囲に気を配る必要があるのが面白いところ。
- 3~7人のプレイ人数に対応しており、さらに、大人数でプレイしても1時間かからないため、いろいろな場面でプレイしやすい。
- 複数の拡張版や二人用のDUELも出ており、何度も繰り返しや0無。
- バラバラになってしまった花火を協力しながら打ち上げるカードゲーム。
- カードゲームかつ協力型ゲームでありながら、ドイツ年間ゲーム大賞を受賞!
- 各プレイヤーは、自分の手札が見えないため、周囲のプレイヤーがヒントを出し、七並べの要領で、順番にカードを出していく。
- 意思疎通がうまく行ったときは、みんなで一緒に盛り上がれる楽しいゲーム。簡単で軽めで、以心伝心が楽しいため、家族や友達とのプレイがおすすめ。
- 箱ではなく、缶に入っており、ありがたい。
- プレイヤーが旅人となって、東海道を通って、京都から江戸を目指すゲーム。
- 旅をしながら、料理や景色を楽しんだり、お土産を集めたりと、実際の旅行のような風情がある。
- サイコロを使用しないすごろくゲームで、常に後ろにいるプレイヤーがどこまででも進む事が出来る。
- 各マスは早いもの勝ちで埋まるため先に止まりたいが、早く進みすぎると勝利点が集められず、そのジレンマが楽しい。
- デラックス版のフィギュアは完成度が高く、ゲームの世界観にどっぷり浸かることができる。
アントワーヌ・ボウザ氏のゲームをプレイしよう!
「世界の七不思議」や「花火」など、非常に完成度の高い作品が多いのに加え、
日本をテーマにした「東海道」や「タケノコ」など世界観が面白く、目が離せないデザイナーです。
ぜひ、アントワン・ボウザ氏のゲームをプレイしてみてくださいね!
この記事で紹介しているゲーム
もっと知りたい!
歴代のボードゲームデザイナーたちの代表作を一挙に紹介します。あなたの好きなあのデザイナーの有名作品が受賞歴を調べてみましょう!
海外のデザイナーのことも知りたい!
・ボードゲームの父とも言える伝説的なデザイナー、シド・サクソン氏、アレックス・ランドルフ氏を紹介します。名作多数で必見です。
・ボードゲームデザイナー界の「3K」、ライナー・クニツィア氏、ヴォルフガング・クラマー氏、クラウス・トイバー氏の輝かしい功績を代表作とともに紹介します。
合わせて読みたい!