2019年のドイツ年間ゲーム大賞は、以下のゲームが大賞を受賞しました。
- 年間ゲーム大賞(Spiel des Jahres) : ジャスト・ワン(Just One)
- エキスパートゲーム大賞(Kennerspiel des Jahres) : ウイングスパン(FLÜGELSCHLAG/WINGSPAN)
- キッズゲーム大賞(Kinderspiel des Jahres): バイキングの谷 (Tal der Wikinger)
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2019年のドイツゲーム賞(Deutscher Spielepreis)をまとめました。1位から10位の入選作品とキッズ賞をまとめて紹介します。
そもそもドイツ年間ゲーム大賞とは!?
ドイツ年間ゲーム大賞(Spiel des Jahres)は、ドイツの選考委員会によって毎年選ばれるボードゲームの賞です。ドイツ年間ゲーム大賞の歴史は古く、1979年から始まりました。この賞は、現在、数あるボードゲームの賞の中でも、最も権威のある賞といっても過言ではありません。
ドイツ年間ゲーム大賞が始まって約20年の間は、通常の大賞のみで、その時々で特別賞が選ばれていました。しかし、ボードゲーム市場が活性化するに伴い、2001年にはキッズゲーム賞が、2011年からは、エキスパートゲーム賞が設立され、現在の3部門制となりました。それぞれの賞は、そのロゴマークから、大賞:赤ポーン、キッズゲーム賞:青ポーン、エキスパート賞:黒ポーンとも呼ばれています。
ドイツ年間ゲーム大賞は、毎年5月頃、各部門で3作品ずつノミネート作品が発表されます。そして、6月~7月にその中から、大賞が選ばれます。ノミネートしなかったけれど、ノミネートの候補に残った作品は「推薦リスト入り作品」として発表されます。
では、順番に各部門の大賞、ノミネート作品、推薦リスト入り作品を見ていきましょう。
年間ゲーム大賞(Spiel des Jahres, SDJ)
ジャスト・ワン(Just One)
ジャスト・ワン(Just One)は、決められたお題に対してみんなでヒントを出し、回答者が当てる協力型クイズゲームです。
1人1つずつヒントを出せますが、他の人と重複してしまうと、そのヒントは回答者には見せられなくなってしまいます。
他の人が出しそうなヒントを避けつつも、きちんと正解に近いヒントをひねり出しましょう。
ヒントを出す側も当てる側も楽しいゲームで、サクサク遊べるのでとてもおすすめです。
原題:Just One | 作者:Ludovic Roudy & Bruno Sautter | 発売年:2018年 |
人数:3~7人 | fa-clock-o時間:20分 | fa-user-plus年齢:8歳~ |
ラマ(L.a.m.a.)
ラマ(L.a.m.a.)は、1~6の数字とラマのカードを早く場に出し切ることを目指すカードゲームです。
手番では、場に出ている数と同じ、または、そのひとつ上の数のカードを1枚のみ出すことができます。(出せない場合は1枚ドロー)
誰かがすべてのカードを出し終えたとき、手札に残っている数字の合計がマイナス点となってしまいます。
このゲームのポイントは、ラウンドの途中で降りてもよいという点にあります。
すべて出し切るのか、見切りをつけて降りるのか、単純でありながら悩ましく、面白いゲームです。
原題:L.a.m.a. | 作者:Reiner Knizia | 発売年:2019年 |
人数:2~6人 | fa-clock-o時間:20分 | fa-user-plus年齢:8歳~ |
ワーワーズ(Werewords)
ワーワーズ(Werewords)は、村人陣営と人狼陣営に分かれて行う、正体隠匿の言葉あてゲームです。
各プレイヤーには市長、預言者、人狼、村人といった役職カードが配られ、プレイヤーは、市長に対して、はい/いいえで回答できる質問を行い、お題を当てます。
各役職には勝利条件があり、言葉あてを行いつつも、自分の陣営が勝利するための行動をとっていくのが鍵となります。
原題:Werworter | 作者:Ted Alspach | 発売年:2017年 |
人数:4~10人 | fa-clock-o時間:15分 | fa-user-plus年齢:8歳~ |
ゲーム大賞 推薦リスト入りゲーム一覧
推薦リスト入り | デザイナー | |
ベルラッティ(Belratti) | ミハエル・ロス(Michael Loth) | |
ディズル(Dizzle) | ラルフ・ツア・リンデ(Ralf zur Linde) | |
イムホテップ:デュエル(Imhotep - Das Duell) | フィル・ウォルカーハーディング(Phil Walker-Harding) | |
うんちしたのだあれ?(Krasse Kacke) | ジョナサン・ファブレ・ゴダル(Jonathan Favre-Godal) | |
リーフ(Reef) | エマーソン・マツウチ(Emerson Matsuuchi) | |
シャーロック(Sherlock) | フランシスコ・ガレゴ・アレドンド(Francisco Gallego Arredondo),
マルティ・ルーカス・フェリオ(Martí Lucas Feliu), ジョセフ・イツキアド・サンチェス(Josep Izquierdo Sánchez) |
エキスパートゲーム大賞(Kennerspiel des Jahres, KDJ)
ウイングスパン(FLÜGELSCHLAG/WINGSPAN)
ウイングスパン(FLÜGELSCHLAG/WINGSPAN)は、野鳥愛好家となり、自分のエリアに鳥を呼び寄せて点数を競うゲームです。
各プレイヤーは、手番でエサの獲得、産卵、鳥の獲得といったアクションを行い、自らのエリアに鳥を増やしていきます。
鳥たちは特殊効果を持っており、相乗効果やコンボなどを考えることもできます。エキスパート賞を取るだけあって、何度も繰り返し遊びたくなります。
また、鳥たちのイラストが美しいだけでなく、巣箱の形をしたダイスタワーや、タマゴのコマなど、コンポーネントがとてもかわいらしく、目でも楽しめる作品です。
原題:FLÜGELSCHLAG | 作者:Elizabeth Hargrave | 発売年:2019年 |
人数:2~5人 | fa-clock-o時間:45~75分 | fa-user-plus年齢:10歳~ |
ディテクティブ(Detective)
ディテクティブ(Detective)は、推理系のボードゲーム。ディテクティブは探偵のことです。
ゲームを通して、まるで推理小説のように重厚なストーリーを体験することができます。
残念ながら、2020年3月現在日本語版は出版されていませんが、今後の日本語版が期待される作品です。
原題:Detective | 作者:Przemysław Rymer, Ignacy Trzewiczek, Jakub Łapot | 発売年:2018年 |
人数:1~5人 | fa-clock-o時間:120~180分 | fa-user-plus年齢:16歳~ |
カルペディエム(Carpe Diem)
カルペディエム(Carpe Diem)は、古代ローマを舞台に、自分の都市を作っていくタイル配置ゲームです。
共通の場からタイルを獲得し、自分の場に並べていき、土地や家が完成するとボーナスがもらえます。
デザイナーは、ブルゴーニュやノートルダムなどでおなじみのシュテファン・フェルトです。
重ゲーのイメージが強いシュテファン・フェルト氏ですが、本作カルペディエムは、
原題:Carpe Diem | 作者:Stefan Feld | 発売年:2018年 |
人数:2~4人 | fa-clock-o時間:45~75分 | fa-user-plus年齢:10歳~ |
エキスパートゲーム賞 推薦リスト入りゲーム一覧
推薦リスト入り | デザイナー | |
西フランク王国の建築家(Architekten des Westfrankenreichs) | シェム・フィリップス(Shem Phillips),
SJマクドナルド(S J Macdonald) |
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ローランド(Das tiefe Land) | クラウディア・パルテンハイマー(Claudia Partenheimer),
ラルフ・パルテンハイマー(Ralf Partenheimer) |
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ニュートン(Newton) | シモーネ・ルチアーニ(Simone Luciani),
ネストーレ・マンゴーネ(Nestore Mangone) |
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ペーパーテイルズ(Paper Tales) | 上杉 真人(Masato Uesugi) |
キッズゲーム大賞(Kinderspiel des Jahres, KDJ)
バイキングの谷 (Tal der Wikinger)
原題:Tal der Wikinger | 作者:Wilfried Fort, Marie Fort | 発売年:2019年 |
人数:2~4人 | fa-clock-o時間:30分 | fa-user-plus年齢:6歳~ |
原題:Fabulantica | 作者:Marco Teubner | 発売年:2019年 |
人数:2~5人 | fa-clock-o時間:25分 | fa-user-plus年齢:6歳~ |
原題:Go Gecko Go! | 作者:Jürgen Adams | 発売年:2019年 |
人数:2~4人 | fa-clock-o時間:20分 | fa-user-plus年齢:6歳~ |
キッズゲーム大賞 推薦リスト入りゲーム一覧
推薦リスト入り | デザイナー | |
農夫のなかま(Bauernhof-Bande) | ジャスティン・リー(Justin Lee) | |
コンセプト・キッズ(Concept Kids - Tiere) | ガータン・ボージャノー(Gaëtan Beaujannot),
アラン・リボレー(Alain Rivollet) |
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マジックメイズ・キッズ(Magic Maze Kids) | カスパー・ラップ(Kasper Lapp) | |
モンスターマッチ(Monster Match) | ケン・グルール(Ken Gruhl),
クエンティン・ウェア(Quentin Weir) |
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モンスター・バンデ(Monster-Bande) | フローリアン・ビエージュ(Florian Biege) | |
オクトパス(Octopus) | グレゴリー・キルシュバウム(Grégory Kirszbaum),
アレックス・サンダース(Alex Sanders) |
|
ぐらぐら岩のココナッツ(Voll verwackelt) | ヴォルフガング・ディルシェル(Wolfgang Dirscherl),
マンフレッド・ラインドル(Manfred Reindl) |
2019年ドイツ年間ゲーム大賞まとめ
この記事で紹介しているゲーム
2020年のドイツ年間ゲーム大賞のノミネート作・推薦リスト入り作品はこちらで紹介しています。
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