ドミニオンで一番楽しい瞬間っていつですか?
コンボを組んで、それがうまく噛み合ったときじゃないでしょうか?
ドミニオンの醍醐味は、数あるカードの中から、優れたカード組み合わせを考えてデッキを作ることにあります。
そして、コンボデッキの行きつく先は、デッキの全てのカードを「引き切る」ことです。
今回は、コンボの理想形である「引き切り戦術」に関して、ポイントや実際の戦い方を解説します。
引き切り戦術は非常に強く、かつ、やっていて楽しいので、是非、やり方を覚えてくださいね!
ドミニオン初心者が上達するための全体的な知識は、以下の記事にまとめていますので、合わせて読んでみて下さい。
 
 
引き切りとは、1ターンのうちに、デッキの全てのカードを引き切って手札にする戦術です。
初期手札は5枚しかありませんが、廃棄により圧縮したり、アクションカードのコンボにより、全てのカードのドローを目指します。
引き切り戦術の特徴としては、デッキの中身のカードを毎ターン使える事があり、これは非常に強力です。
また、金量を爆発させることで、1ターンに2枚以上の属州を購入できることも特徴です。
 
金量重視のステロイドが先行逃げ切り型なのに対して、引き切りは追い上げ型になります。
 
そして何より、カード同士の効果の組み合わせを考えて、デッキを組み立てる楽しさが味わえます!
ただし、デッキの完成までに時間がかかるという難点があるので、そこには注意が必要です。
引き切り戦術のメリット
まずは、引き切り戦術のメリットを整理しましょう。
 
引き切りのメリットは主に以下の3つです。
- 購入したカードを毎ターン使用できる
 
- 1ターンに複数枚の属州を一気に買える
 
- コンボを決めるのが楽しい!
 
 
 
 
 
「引き切り戦術」の最も大きなメリットは「購入したカードを毎ターン使用できる」ことです。
ドミニオンでは、購入したカードが捨て札に入るため、手札に来て、使用するまでには時間がかかります。
それだけでなく、一度使用するとまだ捨て札に行くので、数ターンに1回しか使用することができません。
しかしながら、引き切りデッキでは、完成すれば、毎ターン全てのカードを使用することができます。
強力なカードの使用回数が多いほど、ドミニオンでは有利になるため、これは、非常に大きなメリットです。
次のメリットは、「1ターンに複数枚の属州を一気に買える」ことです。
全てのカードを引ききって、金量を爆発させれば、一気に2~3枚の属州を購入することが可能です。
ドミニオンでは、購入した勝利点カードによってデッキが圧迫され、後半に弱体化するという傾向があります。
しかしながら、引き切りデッキなら、属州をまとめて購入できるため、失速しにくいという利点があります。
一気に勝負を決めることができるのです。
最後のメリットは、「コンボを決めるのが楽しい!」という点です。
これは、プレイヤーの心理的なメリットです。
ドミニオンの面白さは、数あるカードの中から最適な組み合わせを考え、相手よりも強いデッキを構築することにあります。
その醍醐味が最も味わえるのが引き切りデッキです。
最後に属州を2~3枚買って、逆転勝利する、これがものすごく気持ちいいんですよね。
たとえステロイドに負けることが多くても、それに勝つためのコンボを考えて、たまに気持ちよく勝てるのが、なにより楽しいのです。
以上の3つが引き切り戦術のメリットです。
引き切り戦術のデメリット
 
引き切り戦術にはデメリットもあります。
 
それは、「デッキの構築に時間がかかる」こと。
これに尽きます。
完成すれば、ものすごく強力なデッキですが、それを完成するのに時間がかかります。
せっかくいい感じのデッキができたけど、属州が残っていなかった、というのが引き切り戦術のあるあるです。
引き切り戦術のメリットとデメリットをまとめると以下のようになります。
【引き切り戦術のメリット】
- 購入したカードを毎ターン使用できる
 
- 1ターンに複数枚の属州を一気に買える
 
- コンボを決めるのが楽しい!
 
 
【引き切り戦術のデメリット】
 
 
 
 
 
引き切りでいくかどうかの判断ポイント
 
ここで、引き切り戦術を採用するかどうかを判断するポイントを解説します。
 
引き切りを目指すかどうかは、「ステロイドよりも早いかどうか」で決まります。
ステロイドよりも早くなるようなサプライというのは、具体的には、以下のような場です。
- ドローとアクションの両方を増やせる(必須)
 
- 購入を増やすことができる(必須)
 
- 獲得効果のあるカードがある
 
- 白金貨・植民地場である
 
 
 
 
 
引き切り戦術では、ドローとアクションを増やすカードを組み合わせて手札を増やすのが基本です。
典型的な組み合わせが「村+鍛冶屋」(通称ムラカジ)です。
村でアクションを増やし、鍛冶屋でドローしつつ、引いてきた村を使用するという流れで手札を増やします。
そして引ききったら、残ったアクションで強力なアクションカードを撃ちまくります。
そのため、アクションとドローを両方増やせるというのが、引き切り戦術を考える上での大前提となります。
次のポイントが購入が増やせることです。
購入は2つの意味で重要です。
1つ目は、デッキ構築のスピード、2つ目は、属州の複数枚購入です。
引き切りデッキでは、集めるべきコンボパーツが多いので、なるべく少ないターンで集めたいです。
そのため、1ターンに2枚以上カードを増やしていくよう動きが望ましいです。
また、購入が増やせないと勝利点の枚数を一気に増やせません。
引き切りデッキは、毎ターン属州を2枚買える「16金2購入」を目指すのが基本です。
追い上げ型になるため、勝利点を一気に確保する術がないと苦戦するでしょう。
次のポイントは、「獲得効果のあるカードがある」ことです。
これも購入を増やしたい理由の1つめと同じで、デッキ構築のスピードを上げたいからです。
具体的なカードは後の項で紹介しますが、「国境の村」の様に、購入時に他のカードも獲得できる系だとなお良いです。
最後のポイントは、白金貨・植民地を使用する場であることです。
白金化や植民地は高コストなので、全体的にゲームが長くなりやすいです。
そのため、引き切りデッキの構築に時間がかかるというデメリットが出にくいです。
これらの条件を満たすサプライの時は、引き切り戦術を積極的に狙ってみましょう!
【引き切りを検討すべきサプライ】
- ドローとアクションの両方を増やせる(必須)
 
- 購入を増やすことができる(必須)
 
- 獲得効果のあるカードがある
 
- 白金貨・植民地場である
 
 
 
 
 
植民地・白金貨が入っているのは、「繁栄」だけ!
  
引き切りデッキ組み方のコツ
 
ここからは、引き切りデッキの組み方を解説します。
引き切りデッキのベースは「村系+ドロー系」
引き切りデッキの基本は「村系+ドロー系」です。
これらがないことには、コンボを成立させるのが難しいです。
まずは、「村系+ドロー系」をベースとして買い集めましょう。
 
【村系】
村、鉱山の村、原住民の村、漁村、バザー、大学、労働者の村、都市、農村、宿屋、国境の村、吟遊詩人、城塞、山賊の宿営地、広場、港町、失われし都市、ヴィラ、市街、騒がしい村、陣地、恵みの村、呪われた村、根城、山村、囲郭村 など
【ドロー系】
鍛冶屋、拷問人、貴族、大衆、辺境伯、地下墓所、熟練工、ワイルドハント、総督、議事堂、狩場 など
 
 
 
 
引き切り戦術を狙う時は、必要なカードがサプライにあるかの確認が必須です。
ゲーム開始時のサプライチェックでしっかりと確認しましょう。
サプライチェックのポイントと具体的なやり方は、以下の記事を参考にしてみて下さい。
引き切りデッキに取り入れたいカード
では、ここからは、引き切り戦術と相性の良いカードを紹介します。
相性が良いのは、主に、「サーチ系」、「勝利点トークン獲得系」、「トラベラー」のカードです。
サーチ系
サーチ系とは、欲しいカードを山札から引いてくるためのカードです。
引き切りでは、村系やドロー系のカードがコンボの起点となります。
コンボの起点となるカードが手札に来ない、いわゆる「手札事故」を減らすために活躍します。
代表的なカードを紹介します。
倉庫(海辺)
| コスト | 
3 | 
種別 | 
アクション | 
| 効果 | 
+3カードを引く 
+1アクション 
カード3枚を捨て札にする。 | 
| 解説 | 
引いてから捨札にできるのがポイント。+1アクションがついており、非常に使いやすい。倉庫などの捨て札にする効果は「坑道」との相性が良いことも覚えておきたい。 | 
 
 
保管庫(繁栄)
| コスト | 
5 | 
種別 | 
アクション | 
| 効果 | 
+2カードを引く 
好きな枚数のカードを捨て札にする。 
捨て札にしたカード1枚につき+1コイン。 
他のプレイヤーは全員、カード2枚を捨て札にしてもよい。そうした場合、そのプレイヤーはカード1枚を引く。 | 
| 解説 | 
ステロのためにあるようなカード。金貨や属州がいとも簡単に買えるようになる。ゲーム展開が非常に早くなり、このカードが有る場ではステロに行かないと負けるレベル。 | 
 
 
 
地下墓所(暗黒時代)
| コスト | 
5 | 
種別 | 
アクション | 
| 効果 | 
山札の上から3枚のカードをみる。次のうち1つを選ぶ:「その3枚を手札に加える。」;「その3枚を捨て札にし、+3カードを引く。」 
このカードを廃棄したとき、このカードよりもコストが少ないカード1枚を獲得する。 | 
| 解説 | 
これ1枚で6枚分の山札を掘り進めることができる。キーカードを引けるは非常に高く、是非取り入れたい。 | 
 
 
狩猟団(収穫祭)
| コスト | 
5 | 
種別 | 
アクション | 
| 効果 | 
+1カードを引く 
+1アクション 
手札を公開する。手札のいずれとも異なるカードが1枚公開されるまで山札を公開する。 
その1枚を手札に加え、残りを捨て札にする。 | 
| 解説 | 
デッキ内の屋敷や銅貨などの邪魔なカードを捨て札にしつつ、キーカードを引いてくるのに役立つカード。複数枚入れるとかなり安定する。 | 
 
 
偵察隊(冒険)
| コスト | 
2 | 
種別 | 
イベント | 
| 効果 | 
+1カードを購入 
山札の上から5枚のカードを見る。 
その中の3枚を捨て札にし、残りを好きな順番でデッキの上に戻す。 | 
| 解説 | 
デッキ内の余分なカードを捨て札にできる山札操作系のイベント。+1購入がついていいるため、余った金量で使用できるのが良い。 | 
 
 
勝利点トークン獲得系
勝利点トークン獲得系とは、使用するたびに勝利点トークンをゲットできるアクションカードです。
主に「繁栄」に登場します。
 
記念碑(繁栄)
| コスト | 
4 | 
種別 | 
アクション | 
| 効果 | 
+2コイン 
+1勝利点トークン | 
| 解説 | 
デッキ内の不要カードを増やさずに、勝利点を重ねられる。1ターンに複数枚の使用を目指したい。 | 
 
 
司教(繁栄)
| コスト | 
4 | 
種別 | 
アクション | 
| 効果 | 
+1コイン 
+1勝利点トークン 
手札1枚を廃棄する。そのカードのコストの1/2(端数切り捨て)分の勝利点トークンを得る。 
他のプレイヤーは全員、手札を1枚廃棄してもよい。 | 
| 解説 | 
不要な手札を廃棄しながら勝利点トークンを得られる便利カード。相手にもメリットがあるので注意。 | 
 
ならず者(繁栄)
| コスト | 
6 | 
種別 | 
アクションーアタック | 
| 効果 | 
+1カードを購入 
+2コイン 
他のプレイヤーは全員、自分の手札が3枚になるまで捨て札をする。 
このカードが場に出ている間、カード1枚を購入するとき、+1勝利点トークン | 
| 解説 | 
ならず者自体に購入プラスがついているため、複数枚使用×複数購入で効果は倍増。使用時は銅貨の購入を行ってでも勝利点トークンを集めたい。アタック効果まで強力なので是非取り入れたいカード。 | 
トラベラー
トラベラーは、場から捨て札に行く際に、進化させることができるカードで、「冒険」に登場します。
トラベラーは、進化させるごとに強力な効果を持つようになっていきますが、それまでに時間がかかるのが難点です。
しかし、引き切りデッキに組み入れることで、毎ターン使用し、どんどん進化させていくことが可能になります。
トラベラー
- 騎士見習い→トレジャーハンター→ウォリアー→ヒーロー→チャンピオン
 
- 農民→兵士→脱走兵→門下生→教師
 
 
 
 
 
 
 
その他のカード
島(海辺)
| コスト | 
4 | 
種別 | 
アクションー勝利点 | 
| 効果 | 
このカードと、手札にあるもう1枚のカードを脇に置く。 
ゲーム終了時に、このカードの効果で脇に置いた2枚を、あなたの山札へ戻す。2勝利点 | 
| 解説 | 
不要カードと共にデッキから除外できる勝利点カード。引き切ったときに、まとめて処分すればデッキの中の不純物を減らすことができる。ターミナルアクションである点は要注意。 | 
 
 
豊穣の角笛(収穫祭)
| コスト | 
5 | 
種別 | 
財宝 | 
| 効果 | 
0コイン 
このカードを使うとき、あなたの場に出ている異なるカード名のカードを数え(このカードも含む)、 
コストが最大でその数分のカード1枚を獲得する。 
それが勝利点カードの場合、このカードを廃棄する。 | 
| 解説 | 
コインは生まないが、カードを獲得できる財宝カード。様々なカードを使ってコンボをつなげれば金貨や属州の到達も可能。銅貨、銀貨、金貨、豊穣の角笛だけでも4種類なので、意外と伸びる。 | 
 
 
国境の村(異郷)
| コスト | 
6 | 
種別 | 
アクション | 
| 効果 | 
+1カードを引く 
+2アクション 
このカードを獲得するとき、このカードよりもコストが少ないカード1枚を獲得する。 | 
| 解説 | 
5コスト以下のカードが無料で付いてくる村。非常に割安かつ、スピードが早い。特に、5コスト以下の強力なドローカードを同時に獲得するとデッキが一気に強化される。 | 
 
 
鍛造(繁栄)
| コスト | 
7 | 
種別 | 
アクション | 
| 効果 | 
あなたの手札から好きな枚数のカードを廃棄する。廃棄したカードのコストの合計と同じコストのカード1枚を獲得する。 | 
| 解説 | 
引ききった際に、一気にデッキ内の屋敷や銅貨などを処分しつつ、白金貨などのカードへのアクセスに使用したい。 | 
 
 
引き切りデッキとの相性が良いカードをまとめます。
【引き切りデッキに入れたいカード】
- サーチ系:倉庫、保管庫など(坑道とのコンボ)
 
- 勝利点トークン獲得系:記念碑、司教、ならず者など
 
- トラベラー:騎士見習い、農民
 
- その他:島、豊穣の角笛、鍛造など
 
 
 
 
 
 
 
引き切りデッキでの戦い方
最後に、引き切りデッキでの戦い方を解説します。
まずはサプライチェック!
まずは、ゲーム開始時のサプライチェックで、引き切りができて、有効に機能しそうかを判断します。
サプライチェックのポイントは以下のとおりです。
【引き切りを検討すべきサプライ】
- ドローとアクションの両方を増やせる(必須)
 
- 購入を増やすことができる(必須)
 
- 獲得効果のあるカードがある
 
- 白金貨・植民地場である
 
 
 
 
 
 
これらを満たさないのであれば、引き切りは諦めましょう。
 
デッキ構築の流れ!
引き切りが向いているサプライであれば、以下の流れでデッキを構築しましょう。
 
- 村系+ドロー系を集める
 
- 購入プラスのカードを獲得
 
- 相性の良いカードを追加
 
- 16金2購入以上となるように金量を追加
 
 
 
 
 
 
最も重要なのが、1の「村系+ドロー系」のカードを集めることです。
特に、村系のカードは基本的に取り合いになります。
3人、4人でのプレイ時にはあっという間に売り切れてしまうことも多いでしょう。
アクションを増やすカードを十分に集められなかった場合は、引き切りは諦めて他の路線にシフトしましょう。
続いて、購入を増やすカードを獲得しましょう。
引き切りでは2枚以上の勝利点カードを同時に購入し、最後に追い上げるため、購入の追加が必須です。
16金2購入を目指しましょう。
購入プラスは、コンボパーツを集める際にも使えますが、コンボパーツ自体は、鉄工所や工房のようなカードで獲得できることもあるので、最速で集められるように意識しましょう。
また、並行して、前項で紹介した相性の良いカードも取り入れていきましょう。
そして、金量の追加も適宜行う必要があります。
引ききったけど金量が不足して結局コンボパーツを1枚購入しただけ、となっては、大きな機会損失です。
金貨、白金貨、銀行などは是非購入したいカードです。
これらの準備が整ったら、勝利点カードを一気に購入し、ゴールを駆け抜けましょう!
まとめ コンボを極めて引き切りで勝利しよう!
今回は、コンボデッキの理想形である「引き切り戦術」を解説しました。
今回紹介した、引き切り戦術のポイントや、戦い方を理解して、引き切り戦術をできるようになりましょう。
引き切りが決まって勝利すればとても気持ちいいですよ!
ぜひやってみてくださいね!
ステロイド戦術は、コンボ中心の引き切り戦術とは真逆で、金量重視の戦術です。
ドミニオンの基本的な戦術であり、ステロイド戦術を知らないことには勝率は上がらないでしょう。
是非、ステロイド戦術のやり方を身につけましょう。
 
ドミニオンマニアによるドミニオンファンのための一冊。
私も初心者を抜け出すために何度も読みまくりました。
 
 
おまけ ドミニオンを快適にプレイするために
ドミニオンを購入したら、傷ついたり、劣化したりしないように、スリーブに入れましょう!
傷ついたりすると、カードがわかってしまって、興ざめしてしまいますよ。
ドミニオンのスリーブなら、ほぼホビーベースのハード一択です。
 
 
ドミニオンではこのようなカードトレイがあると便利です。
見やすくて、取りやすいため、ゲームに集中してプレイできますよ!
	
		
		
			
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