ボードゲームというとドイツなどのヨーロッパ諸国や、アメリカなど海外製のゲームが有名です。
実際、カタンやドミニオン、カルカソンヌといった名作の多くは海外で生まれたゲームです。
しかし、昨今、日本国内でボードゲームが盛り上がってきています。
最近では、日本国内でもボードゲームデザイナーが活躍したり、多くのボードゲーム会社が立ち上がるなど、活発な動きを見せています。
日本で生まれて、海外で有名になった国産の名作も増えてきました。
そこで今回は、日本で生まれた有名ボードゲームの中から、特にオススメのゲームをご紹介します。
日本発信のボードゲームを知り、是非日本のボードゲームを応援しましょう!
枯山水 (Stone Garden) by 山田空太(Koota Yamada)
ポイント
- 「枯山水」は、第一回東京ドイツゲーム賞で大賞受賞した日本庭園をテーマにしたとてもユニークなゲームです。
- その渋すぎる世界観から、国内を中心に話題を呼び、SNS上に自分の作った日本庭園の写真を載せるブームを巻き起こすなど、非常にインパクトの大きな国産ゲームです。
- 内容としては、各プレイヤーが禅僧となって日本庭園を作り上げ、その美しさで競うゲームです。(ちなみに、枯山水とは、水を用いずに、石や砂、地形によって山水を表現する日本の庭園様式です。)砂紋(白い砂で水の流れを表現する模様のこと)や苔などが描かれたタイルを集めて、庭を作り上げていきます。
- 座禅などによって「徳ポイント」を集めると石を獲得したり、なぜか他人のタイルを奪ったりすることができます。
- 雪舟や千利休など、教科書で見たことのある著名人が強力なカードとなって登場するもの面白さの一つです。
- 人数:2-4人
- プレイ時間:約60-90分
- 対象年齢:10歳〜
- ゲームのジャンル:表現系、タイル配置
- 運要素:低い
- ルールの難しさ:簡単
ラブレター (Love Letter) by カナイ セイジ(Seiji Kanai)
ポイント
- 「ラブレター」は、2012年日本ボードゲーム大賞で大賞を受賞し、2013年のゴールデンギーク賞で4部門を同時受賞した名作ゲームです。
- もともと日本で同人ゲームとして発売されましたが、エッセンシュピールという世界的なゲームイベントで注目を集めたことにより商品化された経緯を持ちます。
- 内容としては、各プレイヤーが姫に恋する若者となり、姫にラブレターを渡すことを目指すゲームです。
- プレイヤーは、お城に仕える協力者のサポートを受けながら、ラブレターを届けようと試みますが、他プレイヤーは、協力者からラブレターを奪い取り、恋敵を脱落させようと謀ります。他のプレイヤーに誰が協力者か、ばれないようにしましょう。
- 5-10分と非常に短時間で決着するゲームで、かつシンプルなため、プレイする時間や場面を選ばないのが特徴です。
- 人数:2-4人
- プレイ時間:約5-10分
- 対象年齢:10歳〜
- ゲームのジャンル:表現系
- 運要素:低い
- ルールの難しさ:簡単
街コロ (Machi Koro) by 菅沼正夫(Masao Suganuma)
ポイント
- 「街コロ」は、サイコロを振ってお金を集め、自分の街を発展させるゲームで、国外で高く評価されているゲームです。
- 2015年アラカルトカードゲーム賞、ドイツゲーム賞 8位、ドイツ年間ゲーム大賞(赤ポーン)にノミネートなどの実績があり、特に、ドイツ年間ゲーム大賞へのノミネートは、国産ゲームで初の快挙です。
- ゲーム内容としては、貯めたお金で牧場、カフェ、テレビ局などの施設を購入し、さらに自分の街を発展させていきます。
- 各施設には、お金のやり取りの特徴(銀行からもらうか、相手からもらうか、自分のターンだけか、他の人のターンでもいいかなど)があり、お金を稼ぐ仕組みを考えるのが楽しいです。
- 街コロ+(プラス)、街コロ#(シャープ)という2種類の拡張を加えることで、戦略の幅が広がります。
- 人数:2-4人
- プレイ時間:約45分
- 対象年齢:12歳〜
- ゲームのジャンル:拡大再生産
- 運要素:中~高
- ルールの難しさ:簡単~普通
街コロのルール、おすすめポイントはこちらからどうぞ。
街コロの新作「街コロレガシー」が発表されました!
横濱紳商伝(Yokohama) by 林 尚志(Hisashi Hayashi)
ポイント
- 「横濱紳商伝」は、「YOKOHAMA」の名で海外で非常に人気が高く、BoardGameGeekでは7.9という非常に高い評価を獲得しているボードゲームです。(※参考ですが、あの「カタン」の評価でさえ、約7.2です。)
- 日本生まれのゲームとしては珍しい重量級。また、ゲームの内容もさることながら、ゲームの絵柄や、世界観にも惹かれます。
- 内容としては、プレイヤーが商人となって、港で栄えた貿易都市である横浜を駆け巡りながら、大商人となることを目指すゲームです。
- 注文を受けて、商品を用意したり、外国の技術を取得したり、店舗を増やして販路を拡大したりしながら、商人としての名声を獲得していきます。
- マップは、エリアボードを組み合わせて作るため、毎回違って展開が楽しめます。
- 人数:2-4人
- プレイ時間:90分
- 対象年齢:12歳〜
- 運要素:低い
- ルールの難しさ:普通
ナショナルエコノミー(National Economy) by スパ帝国(Supateikoku)
ポイント
- 「ナショナルエコノミー」は、1-4人で遊ぶワーカープレイスメント系のボードゲームです。
- プレイヤーは企業の経営者となって、人を雇いながら働かせ、賃金を払いつつ、国民的な大企業に育てることを目指します。
- ナショナルエコノミーでは、プレイヤーが労働者に支払った賃金で、労働者が買い物をして、再びプレイヤーの手元にお金が入ってきます。このように、遊びながら、経済や経営の基本を学べるボードゲームです。
- 「ナショナルエコノミー・メセナ」と「ナショナルエコノミー・グローリー」という続編もあり、人気のゲームです。(拡張ではなく、独立して遊べます)
- 人数:1-4人
- プレイ時間:30-45分
- ルール難易度:普通
- 対象年齢:12歳~
- ゲームのジャンル:ワーカープレイスメント
- 運要素:低
老師敬服 (Master of Respect) by 矢沢賢太郎(Kentaro Yazawa)
- 人数:3-5人
- プレイ時間:約45-60分
- 対象年齢:12歳〜
- ゲームのジャンル:拡大再生産
- 運要素:低い
- ルールの難しさ:普通
タギロン(Tagiron) by 倉橋 良平(Ryohei Kurahashi)
ポイント
- 「タギロン」は、相手の5つのパネルに書かれた色と数字を推理する論理パズルゲームです。
- 場に出ている質問カードを使いながら、相手のパネルのヒントを得ていきます。
- 質問カードは公開されているので、自分のパネルが予測されやすい質問を自分で使うなど、単に推理するだけではなく、戦略的に行動することも重要です。
- ハッタリやブラフ要素は一切ないため、お子さんの論理的思考のトレーニングや頭の体操にも最適です。
- 人数:2人
- プレイ時間:20分
- ルール難易度:普通
- 対象年齢:10歳~
- ゲームのジャンル:戦略系、パズル系
- 運要素:低
海底探険(Deep sea Adventure) by オインクゲームズ(Oink games)
ポイント
- 「海底探険」は、サイコロで駒を進めて海底に潜り、お宝を持って潜水艦に帰還するゲームです。持ち帰ったお宝のポイントで競います。
- 深い位置まで行くほど、点数の高いお宝をゲットできますが、海底で空気がなくなると、拾ったお宝は、ポイントにならないので、空気が無くなる前に潜水艦に戻りましょう。
- 空気はプレイヤー全員で共有しており、他のプレイヤーの行動が自分にも影響するため、シンプルながら、みんなで盛り上がれるのが特徴です。
- 非常にコンパクトで持ち運びにも優れています。カバンに入れておけば、2-6人で遊べるので、旅行などのお供にもおすすめできるゲームです。
- 人数:2-6人
- プレイ時間:30分
- ルール難易度:簡単
- 対象年齢:10歳~
- ゲームのジャンル:すごろく系
- 運要素:やや高い
ナインタイル・パニック(Nine Tiles Panic) by オインクゲームズ(Oink games)
ポイント
- 「ナインタイルパニック」は、9枚のタイルをつなげて町を作るスピードを競うゲームです。
- タイルには、ハンバーガー好きの宇宙人や宇宙人を退治するエージェントなどのイラストが書かれており、毎回変わるお題に沿って、急いで町を作ります。
- 落ち着いてやれば難しくないのですが、完成を急ぐあまり、焦ってパニックになるのが面白いです。
- 「海底探険」同様に、コンパクトながら5人まで同時に遊べるので、様々な場面で役に立つゲームです。
- 人数:2-5人
- プレイ時間:20分
- ルール難易度:簡単
- 対象年齢:7歳~
- ゲームのジャンル:パズル系、スピード系
- 運要素:低い
シェフィ(Shephy) by ポーン(Pawn)
ポイント
- 「シェフィ」は、カードを使って、羊を増やしていく1人用のゲームです。
- 「1」「3」「10」「30」「100」「300」「1000」の「羊カード」と、羊の数を増減させる効果を持つ「イベントカード」があり、イベントカードをうまく扱い、1000羊のカードを出すことができればゲームクリアです。
- とても絵柄が可愛らしいのが特徴で、プレゼントにも喜ばれます。
- ちなみにシェフィは、フリーのゲーム作家「ポーン」氏が、ゲームデザインからイラストまでを1人で行っています。
- 人数:1人
- プレイ時間:15分
- ルール難易度:簡単
- 対象年齢:12歳~
- ゲームのジャンル:パズル系、戦略系
- 運要素:中
犯人は踊る(Dancing Criminal) by 鍋野ぺす(Pesu Nabeno)
ポイント
- 「犯人は踊る」は、犯人カードを持っている人を当てる正体隠匿系の推理ゲームです。
- プレイヤー達は、順番にカードを場に出していきますが、その中で、ババ抜きのようにカードが入れ替わり、犯人カードも移動します。
- アリバイやたくらみといった効果カードにより、推理が一筋縄では行かなくなっており、ゲームを盛り上げます。
- 短時間でワイワイしながら遊べるので、宅飲みやボードゲーム会の時間調整などで重宝します。
- 人数:3-8人
- プレイ時間:10-20分
- ルール難易度:簡単
- 対象年齢:8歳~
- ゲームのジャンル:推理系、正体隠匿系
- 運要素:中
ワードバスケット(Word Basket) by 小林 俊雄(Toshio Kobayashi)
ポイント
- 「ワードバスケット」は、カードを使った早押しのしりとりゲームです。
- 各プレイヤーは、場に出たカードで始まり、自分の手札で終わる3文字以上の言葉を考え、早押しで、言葉を言いながら、カードを場に出します。一番に自分の手札を使い切ることができたプレイヤーの勝利です。
- 難しい計算などを必要とせず、大人から子どもまでが一緒に楽しめるゲームです。
- 5文字、6文字限定などの縛りを入れることで、ゲーム性を簡単にアレンジすることができるのも魅力です。
- 人数:2-8人
- プレイ時間:10分
- ルール難易度:簡単
- 対象年齢:10歳~
- ゲームのジャンル:スピード系、ひらめき、言語系
- 運要素:中
シノミリア(συνομιλία) by 大塚 健吾(Kengo Otsuka)
ポイント
- 「シノミリア」は、ポーカーフェイスとブラフで相手を思いのままに動かすことを目的とした、2人で行う本気のブラフゲームです。
- クラウドファンディングで出資を募り、たった23日間で、支援総額144万円、支援者数453人という、ものすごいポテンシャルを秘めたボードゲームです。
- 内容は、自分の出したカードの数字とチップの数を近づけるというシンプルなルールかと思いきや、その裏では、壮絶な駆け引きが生まれます。
- ゲームには、数字カードと重厚感のあるチップのみを使用。一切のムダを削ぎ落とし、洗練されたゲームに仕上がっています。
- 人数:2人
- プレイ時間:15分
- ルール難易度:簡単
- 対象年齢:8歳~
- ゲームのジャンル:ブラフ、心理戦
- 運要素:低い
日本生まれの名作を遊んでボードゲーム界を盛り上げよう!
いかがだったでしょうか?
日本でも、面白いボードゲームがたくさん生まれていることを知ることができたでしょうか?
海外の名作もいいですが、時には、国産のゲームをプレイしてみましょう。
日本のボードゲーム界が盛り上がれば、今後ますます、日本からも多くの名作が出てくるはずですよ!
参考として、ボードゲーム大国「ドイツ」で生まれた名作はこちらからどうぞ。