はじめに ボードゲームの歴史を年表で振り返ろう
ボードゲームの歴史と歩みを年代別で振り返ってみましょう。
年別で、ボードゲームに関する主な出来事を記載しています。
また、その年のドイツにおける3冠を掲載します。
各ボードゲーム賞のロゴマークの凡例は以下の通りです。
ロゴ | ゲーム賞の名前 |
ドイツ年間ゲーム大賞 | |
ドイツ年間エキスパートゲーム大賞 | |
ドイツ年間キッズゲーム大賞 | |
ドイツゲーム賞 | |
アラカルト・カードゲーム賞 |
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1970年代以前 ~4大古典ゲームの時代~
ドイツにおけるボードゲームのブームが始まったのは、1980年頃からです。
ですが、それ以前もボードゲーム自体は、一般家庭でも楽しまれていました。
特に「四大古典ゲーム」と呼ばれる「モノポリー(Monopoly)」、「ディプロマシー(Diplomacy)」、「リスク(Risk)」、「アクワイア(Acquire)」は、全世界でプレイされるほどの歴史的な傑作ゲームです。
これらの四大古典ゲームは、いずれもドイツ以外の国で開発されたというのも注目すべき点です。
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1933年
1980年代 ~ボードゲームの夜明け~
1979年からドイツ年間ゲーム大賞が始まり、ドイツでボードゲームブームが起こります。
シド・サクソン氏やアレックス・ランドルフ氏といったレジェンドや、3Kといった巨匠デザイナーたちがボードゲームブームを牽引します。
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1979年
ウサギとハリネズミ (Hase und Igel) |
1980年
ラミーキューブ (Rummikub) |
1981年
フォーカス (Focus) |
1983年
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1984年
1985年
シャーロック・ホームズの犯罪事件簿 (Sherlock Holmes) |
1986年
1987年
1988年
1989年
1990年代 ~ボードゲーム成長期~
1990年代に入ると、一般投票によって入賞作を決める「ドイツゲーム賞」が始まり、ボードゲームブームは更に成長します。
1993年にはマジック・ザギャザリング (Magic: The Gathering)
この時代のゲームが開発されたのは20~30年も前ですが、現在も全く色褪せることなく遊ばれています。
ボードゲームがすでに成熟したものだったことを感じさせます。
1990年
貴族のつとめ (Adel verpflichtet) |
1991年
ドルンター&ドルーバー (Drunter & Druber) | |
マスターラビリンス (Das Labyrinth der Meister) |
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レスパブリカ (Res Publica) |
ホーマスツアー (Um Reifenbreite) | |
海賊 (Pirat) |
ブラフ (Bluff) | |
モダンアート (Modern Art) |
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スティッヒルン (Sticheln) |
マンハッタン(Manhattan) | |
6ニムト! (6 Nimmt!) |
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6ニムト! (6 Nimmt!) |
1995年
カタンの開拓者たち (Siedler von Catan) | |
カタンの開拓者たち (Siedler von Catan) | |
マジック・ザギャザリング (Magic: The Gathering) |
1996年
エルグランデ (El Grande) | |
エルグランデ (El Grande) | |
ミュー&モア (Mu & Mehr) |
エルフェンランド (Elfenland) | |
チグリス・ユーフラテス (Euphrat & Tigris) |
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カエサルとクレオパトラ (Caesar & Cleopatra) |
1999年
ティカル (Tikal) | |
フェレータ (Verrater) |
2000年代 ~ボードゲームの国際化~
2000年代に入ると、「プエルトリコ(Puerto Rico)」や「アグリコラ(Agricola)」などの重量級ゲームがボードゲームファンから高く評価されます。
これらのゲームは、その後重量級ゲーム志向を推進するきっかけになりました。
また、これまでブームの中心は、ドイツでしたが、アメリカやフランスなどでも有名なデザイナーや出版社が現れ始めます。
2008年にアメリカで発売された「ドミニオン (Dominion)」はその象徴とも言えるでしょう。
日本でもゲームマーケットや日本ボードゲーム大賞が始まるなど、ボードゲームが一般に浸透し始めます。
2000年
・お城を舞台に騎士で陣取りを行う「トーレス (Torres)」が発売。ヴォルフガング・クラマー氏とミヒャエル・キースリング氏の黄金コンビが2年連続受賞の快挙。
・陣取りゲームの傑作「王と枢機卿」が発売。デザイナーはミハエル・シャハト氏。
・国際ゲーマーズ賞が始まる。初回の受賞作は、ティカル (Tikal)とロストシティ(LOST CITIES)。
・オンラインフォーラム「ボードゲームギーク(BoardGameGeek)」開設。
・電源不要のアナログゲーム販売イベント「ゲームマーケット」が東京で始まる。主催者は草場純氏。
トーレス (Torres) | |
タージマハル (Tadsch Mahal) |
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あやつり人形 (Ohne Furcht und Adel) |
2001年
カルカソンヌ (Carcassonne) | |
クロンダイク(Klondike) | |
カルカソンヌ (Carcassonne) |
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モイタラ (Meuterer) |
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2002年
ヴィラパレッティ (Villa Paletti) | |
おしゃれパーティ(Maskenball der Käfer) | |
プエルトリコ(Puerto Rico) | |
ケープからカイロへ (Vom Kap bis Cairo) |
2003年
アルハンブラ (Alhambra) | |
ねことねずみの大レース(Viva Topo!) |
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アメン・ラー (Amun-Re) |
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コロレット (Coloretto) |
アップルトゥアップル(Apples to Apples)
・日本ボードゲーム大賞(子どもゲーム部門):
ねことねずみの大レース(Viva Topo!)
2004年
チケット・トゥ・ライド (Ticket to Ride) | |
ガイスタートレッペ/オバケだぞ~(Geistertreppe) | |
サンファン (San Juan) |
ナイアガラ (Niagara) | |
小さなオバケ(Das kleine Gespenst) | |
ルイ14世 (Louis XIV) | |
ジャンボ (Jambo) |
郵便馬車 (Thurn und Taxis) | |
海賊ブラック(Der schwarze Pirat) | |
ケイラス(CAYLUS) | |
ブクステフーデ (Ausgerechnet Buxtehude) |
チケット・トゥ・ライド (Ticket to Ride)
・日本ボードゲーム大賞(子どもゲーム部門):
2007年
ズーロレット (Zooloretto) | |
やぎのベッポ(Beppo der Bock) | |
大聖堂 (Die Saulen der Erde) |
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ケイラス・マグナカルタ (Caylus Mugna Carta) |
2008年
ケルト (Keltis) | |
誰だったでしょう?(Wer war's?) |
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アグリコラ(Agricola) | |
レース・フォー・ザ・ギャラクシー (Race For The Galaxy) |
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2009年
ドミニオン (Dominion) | |
ドミニオン (Dominion) | |
ドミニオン (Dominion) |
2010年代 ~ボードゲーム新時代へ~
2010年代になると、国際化が進みつつ、新世代のボードゲームデザイナーの台頭が顕著になります。
フランスの「アントワーヌ・ボウザ」氏やオーストリアの「ヴォルフガング・ウォルーシュ」氏、イタリアの「シモーネ・ルチアーニ」氏などはその代表格であり、大活躍を見せます。
また、日本におけるボードゲームブームもさらに拡大します。
「街コロ (Machi Koro)
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2010年
ディクシット (DiXit) | |
フレスコ (Fresko) | |
ジャイプル (Jaipur) |
2011年
クゥワークル (Qwirkle) | |
世界の七不思議 (7 Wonders) |
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カラフルミミズ(Da ist der Wurm drin) | |
世界の七不思議 (7 Wonders) | |
世界の七不思議 (7 Wonders) |
2012年
キングダムビルダー (Kingdom Builder) | |
村の人生(Village) | |
フビを捕まえろ(Schnappt Hubi!) |
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村の人生(Village) | |
タルギ (Targi) |
2013年
花火 (Hanabi) | |
アンドールの伝説(Legends of Andor) | |
お姫様を助けるのは誰だ(Der verzauberte Turm) | |
花火 (Hanabi) |
2014年
キャメルアップ (Camel UP) | |
イスタンブール(Istanbul) | |
おばけ屋敷の宝石ハンター(Geister, Geister, Schatzsuchmeister!) | |
ロシアンレールロード (Russian Railroads) |
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アブルクセン (Abluxxen) |
2015年
コルト・エクスプレス (Colt Express) | |
ブルームサービス(Broom Service) | |
スピンデレラ(Spinderella) |
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街コロ (Machi Koro) |
2016年
コードネーム (Codenames) | |
アイルオブスカイ (Isle of Skye) | |
ストーンエイジジュニア(Stone Age Junior) | |
モンバサ(Mombasa) | |
世界の七不思議:デュエル(7 Wonders Duel) |
2017年
キングドミノ (Kingdomino) | |
脱出:ザ・ゲーム (Exit: Das Spiel) | |
アイス クール(ICECOOL) |
|
テラフォーミング・マーズ (Terraforming Mars) | |
グリッズルド (The Grizzled) |
2018年
アズール (Azul) | |
クアックサルバー (Quacksalber) | |
きらめく財宝(Funkelschatz) | |
アズール (Azul) | |
支離滅裂 (Krass Kariert) |
2019年
ジャストワン (Just One) | |
ウイングスパン(Wingspan) | |
バイキングの谷 (Tal der Wikinger) | |
ウイングスパン (Wingspan) | |
ベルラッティ (Belratti) |
2020年
まとめ ボードゲームの歴史は続く
今回は、ボードゲームの歴史と歩みを年代別で振り返りました。
これまでのボードゲームの歴史を知って、新たな発見があったのではないでしょうか。
1980年頃からドイツでボードゲームブームが始まってから、40年以上が経過しようとしていますが、未だ、ボードゲームはとどまるところを知らず、拡大し続けています。
今後のボードゲーム界の成長が楽しみですね。
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もっと知りたい!
・ボードゲーム専門店「テンデイズゲームズ」の店長・田中誠が歴史を振りかえりながら、ボードゲームを紹介します。
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・国内最大のボードゲーム情報サイト「Table Games in the World」の小野卓也氏がボードゲームのテーマは背景からボードゲームをレビューします。